ドラマの脚本でたとえるコード進行の作り方

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こんなコード進行があったとします。
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何も変化が起こりません。

あるところに、幸せな恋人たちがいました。ずっと幸せでした。

ドラマの脚本にたとえると、こんなイメージですね。
つまらないです。もうちょっとドラマチックにしてみましょう。

 

 

 

幸せな恋人たちがいました。別れました。でも復縁して幸せになりました。

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起伏が出来ましたね。だけど別れの場面が唐突じゃないですか?

 

 

 

幸せな恋人たちがいました。他の異性に心惹かれました。別れました。でもまた復縁して幸せになりました。

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ドラマの流れが見えやすくなりましたね。同じ系統での別バリエーションも考えてみましょう。

 

 

 

幸せな恋人たちでしたが、金銭的な不安から結婚はしませんでした。別れました。でもまた復縁して幸せになりました。

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いい感じです。でもありきたり過ぎて、退屈かな? ちょっと暗めのスパイスを入れてみましょう。

 

 

 

 

幸せな恋人たちがいました。悪いヤツに騙され、借金を背負ってしまいました。別れました。でも万事解決し、幸せな二人に戻りました。

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皆様そろそろハッピーエンドも飽きてきた頃じゃないでしょうかね?

 

 

 

 

幸せな恋人たちがいました。借金を背負ってしまいました。別れました。女はソープに沈み、男はタコ部屋に行きました。

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ウシジマくんみたいになりましたね。
いっそのこと、しょっぱなから暗くしてみましょうか?

 

 

 

 

DVにあけくれる恋人たちがいました。借金を背負ってしまいました。別れました。女はソープに沈み、男はタコ部屋に行きました。

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一貫性は生まれましたが、むしろ予定調和になっちゃいましたかね? 一捻りして、ラストシーンを焦らしてみましょうか。

 

 

 

 

DVな恋人たちが、借金を背負い、別れました。果たして恋人たちの運命は!? ……エンディングロール後に、肩を寄せ合う二人のシルエット。

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sus4は「サスペンデッドsuspended 4th」の略です。「suspended=浮遊して」です。明るい結末か暗い結末かの提示をフワフワと焦らしているわけです。

 

 

 

 

……エンディングロール後にソープとタコ部屋のシルエット

ですと、
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こうなるわけですね。

 

 

 

 

さて、恋人たちが(幸せにしろ、不幸にしろ)安定している状態のことを、音楽用語で「トニック Tonic」と言います。 今回の例ではCとCmです。

二人が別れるところは「ドミナント Dominant」と言います。起承転結の「転」という理解でよいでしょう。不安定な響きで、解決したがる性質を持っています。 今回の例ではG7とG7(b9)です。

別れるに至る過程は「サブドミナント Subdominant」と言います。ドミナントを補佐する役割です。 今回の例ではFとDm7とDm7(b5)です。

  • トニック……「安定」
  • トニック→ドミナント→トニック……「安定→不安定→安定」
  • トニック→サブドミナント→ドミナント→トニック「安定→やや不安定→不安定→安定」

上から順に、だんだんドラマとして凝った作りになっていくのがお分かりでしょうか?
コード進行の基礎ですので、必ず理解するようにしてください。

 

【まとめ】 トニック、ドミナント、サブドミナントの役割を覚えよう